公開シンポジウム「人材育成と現代の教育」開催報告(2012/09/08)

2012年9月8日 (土)の午後1時半より6時まで、京都大学百周年時計台記念館の国際交流ホールⅢにおいて、公開シンポジウム「人材育成と現代の教育」が、特別推進研究「経済危機と社会インフラの複雑系分析」、京都大学経済研究所、京都大学統合複雑系科学国際研究ユニット、国際教育学会の共催で、盛況のうちに開催されました。

シンポジウムの様子

京都大学経済研究所の西村和雄特任教授による挨拶の後、第一部「教育と学び」では二つの研究発表が行われました。まず京都大学基礎物理学研究所の村瀬雅俊准教授が、創造性の発現過程における能動的・構成的な認識の重要性について指摘をされました。次に、千里金蘭大学の中林眞佐男先生が、英語の小中一貫教育についての実践報告を行いました。

第二部「現代社会と教育」では、首都大学東京の大森不二雄教授が大阪の教育改革について現状報告を行いました。次に、朝日サステイナビリティマネジメント社長の高田誠氏が、民間企業の人材育成の立場から、モラル(社会にとっての正しさ)、社会的な視点、情報発信力の重要性などを訴えました。

最後に、パネルディスカッションでは「待たれる女性理系研究者の活躍」をテーマに、パネリストにはパナソニック・社会文化グループマネージャーの小川理子氏、同志社大学社会学部の藤本昌代教授をお迎えしました。コーディネーターは同志社大学経済学部の八木匡教授につとめて頂き、パネリストの女性研究者としての経験・苦労話などを交えながら、今後の女性研究者・技術者の育成・進出に望ましい環境やキャリアパスの在り方などが熱く議論されました。

このように、公的教育、民間企業の立場から、そして経済学・社会学・心理学・教育学の知見なども踏まえ、実に様々な観点から、人材育成と教育の在り方について、各発表者・出席の皆様より積極的な意見が出され、誠に有意義なシンポジウムとなりました。

Prof.Murase Prof.Nishimura panel discussion

公開シンポジウム「人材育成と現代の教育」
2012/09/08
日時:平成24年9月8日(土)
13時30分~17時50分(開場13:20)場所:京都大学百周年時計台記念館2階 国際交流ホールⅢ共催:京都大学経済研究所/京都大学統合複雑系科学国際研究ユニット
/国際教育学会/特別推進研究「経済危機と社会インフラの複雑系分析」
プログラム(敬称略)
挨拶:13:30~13:35
西村和雄(国際教育学会会長,京都大学経済研究所特任教授)

第一部:教育と学び 13:40~14:40
進行:木村拓也(長崎大学アドミッションセンター准教授)
13:40~14:10
村瀬智子(近大姫路大学看護学部学部長)
村瀬雅俊(京都大学基礎物理学研究所准教授)
「受動的・機械的な認識から能動的・構成的認識への転換に向けて」
-司会:稲川三千代(京都大学大学院教育学研究科)
14:10~14:40
中林眞佐男(千里金蘭大学・生涯学習センター)
「実践報告:英語の小中一貫教育について」
-司会:本田卓(岩手大学教育学部准教授)

第二部:現代社会と教育 15:00~17:50
進行:村瀬智子(近大姫路大学看護学部学部長)
15:00~15:40
大森不二雄(首都大学東京大学教育センター教授)
「大阪の教育改革」
-司会:筒井勝美(英進館館長)
15:40~16:20
高田誠(朝日サステイナビリティマネイジメント代表取締役社長)
「モラル教育の社会における重要性-サステイナブル教育としてのモラル教育-」
-司会:野崎晃平(豊田自動織機常務執行役員)
16:30~17:50
パネルディスカッション「待たれる女性理系研究者の活躍」
コーディネーター:八木匡(同志社大学経済学部教授)
パネリスト:
小川理子(パナソニック(株)社会文化グループマネージャー)
藤本昌代(同志社大学社会学部教授)

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